これからもずっと大切にしたい気持ち──大好きな音楽シーンに貢献したい

これからもずっと大切にしたい気持ち──大好きな音楽シーンに貢献したい

アニメプロデュース部で、声優アーティストの音楽制作やアニメ作品の劇中音楽など、幅広いクリエイティブをプロデュース、ディレクションする坂本 彩。子どものころから音楽やエンタメに親しみ、特にアニメをこよなく愛する彼女が、ポニーキャニオンで働くようになるまでの歩みと、現在の仕事でのやりがいを語ります。

アニメ好きが高じてアニソンオーディションにも挑戦

▲アニメ・映像事業本部アニメプロデュース4部 坂本 彩。アニソン歌手活動は高校時代の貴重な体験です
▲アニメ・映像事業本部アニメプロデュース4部 坂本 彩。アニソン歌手活動は高校時代の貴重な体験です

幼稚園からリトミック音楽教育に親しみ、小学校ではピアノやダンス、中学高校では吹奏楽部でトランペットを担当していた彼女。現在の仕事につながるアニメに夢中になったのは、中学時代でした。

坂本

女子校の友だちと少年マンガにハマって、そこからアニメにもハマって。当時流行り始めていたニコニコ動画を毎晩寝るまで観たり、ボーカロイドの曲を聴いたり……とオタク生活にどっぷり浸かりました

アニメをきっかけに、アニメソングにも心惹かれていきます。「中高時代は、放送されるアニメをほとんど録画して観て、アニソンを片っ端から聴いていました」と言う彼女は、友人とカラオケに通い、歌うことの楽しさにものめり込んでいきました。そして高校2年のときに見つけたのが、2009年に開催されたアニソン限定の音楽オーディションイベントの出場者募集告知でした。

坂本

ちょっと度胸試しのつもりで応募してみたんです。優勝はできませんでしたが、それをきっかけに、女性作曲家の方とユニットを組んでアニメ主題歌のシングルを出しました。

とはいえ、大学受験も控えていましたし、生涯の仕事として歌手をめざせる実力もなかったので、アニソン歌手活動をしたのは半年間だけ。青春のいい思い出ですね。でも今振り返ると、アニソン制作の現場に少しでも触れられたことは、とても貴重な経験でした

大学進学後は、サークル活動やアメリカ留学など興味の幅も広がり、「アニメやアニソンに触れる機会は少し減ってしまった」と語ります。

坂本

当時で印象に残っているのは、電子楽器メーカーのアルバイトです。ボーカル用エフェクターの営業に携わるもので、楽器店の店頭に立って『歌声がこんなふうに変えられるんですよ』と機材の説明をしながら、自分で歌って実演をするんです。あまり意識していなかったけど、やっぱり音楽が好きだったんだなと気づきました

興味が持てない仕事には心が動かず、紆余曲折あった就活

大学ではメディア系の学部に進学。就職活動では、やはりエンタメ業界に関心がありましたが、そこにたどり着くまでには紆余曲折もあったと言います。

坂本

最初から一本に絞れていたわけではなくて。エンタメ業界に興味はありながらも、いろいろな可能性を探ろうと、他業界の企業にもエントリーしていました。でも、やっぱり心から興味が持てないと志望動機を書くにも苦労しましたし、そういうところはほとんど一次面接で落とされてしまいました

そんななかで、改めて気づいたのが“やっぱり音楽やエンタメに関わる仕事がしたい!”という想いでした。

坂本

アニソンオーディションで一緒だった方たちと、ずっと連絡を取っていたんです。それぞれ継続してアーティスト活動を行っていて、そのなかでの音楽活動での苦労だったり、いろいろな話を聞いているうちに、音楽で何かを表現している方へのリスペクトの気持ちがどんどん湧いてきたんです。

表現者や、もの作りをしている人を支える仕事、一緒に何かを作れる仕事がしたいと思うようになりました

そして、エンタメ業界やメディア業界に的を絞り、レコード会社やエンターテイメント企業への就職活動を積極的に進めていきました。

坂本

そんななかでご縁をいただいたのが、ポニーキャニオンでした。学生時代大好きだった『けいおん!』や他にもヒット作がたくさんあり、アニソンにも強い。中高時代に好きだったアニソンが、“実はポニーキャニオンの作品だったんだ”と就活で知ったこともありました。

もちろんJ-POPも強いし、映画も手がけている。ポニーキャニオンなら幅広くエンタメに関われて、視野を広げることができるだろうと、ワクワクしました

宣伝プロモーターの経験が業界を知る糧に

▲撮影はイベントの際に使用するアーティストルームで行いました。取材記事などで目にしたことがあるかも!?
▲撮影はイベントの際に使用するアーティストルームで行いました。取材記事などで目にしたことがあるかも!?

入社後、彼女が最初に手がけた仕事はプロモーションでした。

坂本

今はアニメ、音楽などジャンルごとに宣伝業務を行う体制になっていますが、当時は作品ジャンルに関係なく、自分が担当する媒体に、すべてのジャンル(音楽・アニメ・映画等)作品をプロモーションをする体制でした。

私はWEB媒体へのプロモーションがメインで、並行して音楽配信媒体への営業もしていました。おかげで自社作品の知識がとても広がりましたし、そのころからWEB媒体も増え始めていたので、さまざまな会社に足を運ぶことでエンタメ業界のつながりや流れが一気に掴めました

2年目には、音楽配信専門の部署に異動。当時はCD中心からサブスクへの移行期で、ちょうどアニメ音楽の配信解禁が進み始めたタイミングでした。

坂本

当社を含めた複数のアニメ音楽レーベルが参加したアニメソング専門のスマートフォン向け音楽定額配信サービスの立ち上げに携われたのもいい経験でしたし、このころ他の音楽配信サイトでも大々的にアニソンのサブスク解禁がスタートしました。

私が営業を担当していた配信サイトでトップページのバナーが『けいおん!』や『ゆるゆり』など当社関連アニメのビジュアルで埋め尽くされたのは壮観でしたし、感動しました。配信サイトが求めることを掴みながら、社内の関係部署と調整していく仕事は大変でしたが、とても勉強になりましたね

知見を広げた3年目にアニメ事業部に異動します。最初に配属されたのは宣伝部。内田 真礼福山 潤など人気声優アーティストを中心に4年ほどアニメ関連のプロモーション業務を経験します。なかでも特に印象的だったと語るのが、現在彼女が音楽制作プロデューサーとして携わっている、声優アーティストユニットのDIALOGUE+との出会いでした。

坂本

DIALOGUE+が結成されるきっかけとなった『CUE!』というアプリゲームに当社が携わっていたので、担当としてキャストオーディションから参加させてもらっていたんです。『CUE!』とは別企画としてDIALOGUE+はスタートしましたが、クリエイティブなプロジェクトの立ち上げにも関われたのは、いい経験になりました

クリエイティブで大切なのはコミュニケーションとホスピタリティ

現在は、DIALOGUE+の音楽制作や、DIALOGUE+と内田 真礼のクリエイティブ面でのディレクションなどのプロデュース業務。並行して、現在放送中のTVアニメ『中禅寺先生物怪講義録 先生が謎を解いてしまうから。』や、7月放送開始のTVアニメ『ふたりソロキャンプ』などの劇伴(作品内で使われるBGM)、TVアニメ『魔都精兵のスレイブ』キャラクターソングの音楽プロデューサーとしても活躍しています。

好きだったアニメ音楽の制作側として作品やアーティストを支える仕事は、内容も多岐に渡ります。

坂本

声優アーティストの音楽制作は、リリース計画を立て、曲を作り、またそれに伴ってアーティスト写真やジャケットアートワークを考え、ミュージックビデオの内容も決めて衣装を考え、撮影をして、とやることはいくらでもあります(笑)。

あとライブですね。会場のキャパシティやスケジュールを決めて、社内のライブ制作チームと話し合いながら進めていきます。DIALOGUE+の場合は、UNISON SQUARE GARDENの田淵 智也さんが総合プロデューサーとして入っていただいているので少し特殊なチーム形態ですが、いろいろなご提案をいただくので、大変助けていただいていますね

キャラクターソングや劇伴では、曲を書いてもらう作家さんの選定や作品との橋渡しが主な業務。ときには自分のアイディアを提案して実現することもあると言います。

坂本

いろいろなことにトライさせてもらえる、会社の環境には本当に感謝しています。業務も幅広いので、やるべきことはたくさんありますが、それだけにやりがいも大きいですね

そんな多忙な中でも、大切にしているのが“コミュニケーション”です。

坂本

特にDIALOGUE+はそうですね。メンバー8人、それぞれの意見を大切にしながら、グループの取り組み方をまとめていくには、コミュニケーションとホスピタリティをしっかりすることが一番大切です。関わってくれるみんなが、自分の持ち場で幸せに楽しく仕事ができるように準備や取り回しをするのが、プロデューサーの役目だと思っています

彼女の心遣いが相手に伝わり、かけてもらえる温かい言葉が彼女のやりがいとモチベーションにもつながっています。

坂本

クリエイターさんに『良い曲が書けました』『このプロジェクトに関われて良かったです』と言っていただけたときは、本当に嬉しいですね。どの作品も、キャストさんはもちろん、ライブスタッフさんなど、私にはできないことをやっているみなさんがいてこそ作品が動いているので、現場で楽しそうに仕事をしているところを見るのも喜びです。

その上で、めざしていたクリエイティブが実現でき、お客さんに届いて評価され、売り上げや利益につながったときに2度目の喜びを感じます。そんな作品をひとつでも多く生み出せるよう、これからも頑張りたいです

就活で試行錯誤があったなか、学生時代に思い描いていた仕事に就けて「今はとても幸せです」と笑顔で語る坂本。アニメやアニソンにのめり込んだ経験も、今の仕事の大きな糧になっています。

坂本

いわゆる“平成アニソン”をたくさん聴いていたので、今仕事でご一緒する自分より少し上の世代の作家さんと話すときに、共通言語があるのでお互いにイメージを共有しやすいんです。若いころにハマったことが、エンタメ業界ではとても役立つなと実感しています。昔の自分に感謝ですね(笑)

そんな彼女は、これからやりたいことがたくさんあります。

坂本

身近なところから言うと、この会社に入ってから今までアニメ音楽、声優アーティストと関わってきて、いろいろな楽曲に携わってくれた作家さん、クリエイターさんに恩返しをしたいですね。他の作品でも一緒に仕事ができるように輪を広げていきたいです。

そして、アニソンをはじめとした、私がずっと好きでいる音楽シーンに貢献したい。これは、これからもずっと大切にしたい気持ちだなと思っています。そして、すごく具体的にやりたいこともありまして。私、花火が大好きなので、 花火×アニソン企画ができないかなと(笑)。

DIALOGUE+には『夏の花火と君と青』という曲もありますし、いつかDIALOGUE+が花火を背負ってライブをやっている姿を見たいです

※ 記事の部署名等はインタビュー当時のものとなります

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